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2009年8月16日 (日)

公的年金制度を根本的に改めよう

現行の公的年金制度は、役人言葉で言えば、「世代間扶養の賦課方式を基本とする」制度である。
現役世代が納める保険料を財源として受給世代に年金を給付する、その現役世代が受給世代になれば次の現役世代が納める保険料から年金を給付する、つまり、若い現役世代が高齢の引退世代を支える世代間扶養という制度だと言う。

これが、実はとんでもない役人のまやかしなのだ。
役人は、国民が納めた保険料や投入した税金から遠慮なく自分たちの給料やボーナスを取る、出入りの業者に気前よく経費を支払う、必要もない土地や建物を買ったり建てたりして後でタダみたいな額で売り払う、株や債券を買って大損をする、納めた保険料に不釣合いな高額の年金を支払うなど、メチャクチャなことをやっている。年金財源を食い物にしている。それなのに、まったく責任を取らない。現行制度はそれが可能な制度なのだ。納めた保険料や投入した税金は、どんぶり勘定に入れられてどこへ行ったのか国民には見えないようにしてある。そんな制度なのである。
現行の制度では、年金が何時からどれだけ受け取れるのか判らない。要件を満たさないと給付ゼロもあり得る。何が世代間扶養だ。助け合いの制度だ。保険料を納めない人が増えるのは当然だ。

公的年金制度は、役人言葉で言う「積立方式」に改めるべきである。それも、役人の言う「積立方式」でなく、もっと厳格な、個別積立方式にすべきである。
保険料を納付する国民一人一人が、自分が将来受け取れる年金がいくらになるか、すぐに、簡単に計算できるようにする。役人に年金財源に手をつけさせないようにする。年金の支払を国が保証する。国民が安心して自分の老後の設計ができる。そういう制度に改めねばならない。
具体的にはどうするか。それを述べる。

☆ 国民各人に、出生と同時に、新国民年金番号を付与する。この番号によって、生涯にわたって年金を管理する。コンピュータによる年金の個別管理には、国民総背番号制は不可欠である。

☆ 年金の原資は、国庫と各人からの積立金とし、全額「年金特別国債」で運用する。
国庫からの積立は、国民の満1歳の誕生日から、毎年の誕生日に、一定額を、各人の名義で、「年金特別国債」を購入することにより行う。
各人からの積立は、満1歳の誕生日から、年12回以下で、各人の任意の金額を、各人の名義で、「年金特別国債」を購入することにより行う。また、各人の雇用主、配偶者、両親、子、兄弟姉妹も、各人のために、各人の名義で、「年金特別国債」を購入することにより、各人の積立を助けることができる。
年金の原資は、国民各人毎に個別に厳重に管理し、安全に保管しなければいけない。もっとも安全なのは日本国債である。そのために、年金原資の運用先、預け先として、「年金特別国債」を発行し、これを各人の名義で購入させるのである。

☆ 国は、各人に毎年の誕生日現在の積立金残高および過去3年間の積立明細(国庫からいくら、本人からいくら、雇用主、両親等からいくら、何時、どれだけ積み立てられたかの詳しい明細)を、書面にして送付する。これによって、国民各人は自分の年金原資がどれだけたまったのかを知り、将来の設計に役立てることができる。また、楽しみにもなろう。若い世代から出してもらっているなどと言われて肩身の狭い思いをしなくてすむのだ。年金受給世代は、若い世代から扶養などしてもらいたくないのだ。自分や雇用主、配偶者、親などが納めた保険料、国庫からの補助金、国債運用による利息からなる積立金の範囲内で年金を払ってくれればいいのだ。

☆ 年金は、60歳以降、各人の希望する時期に、希望する金額を、各人の請求により、支払う。
ただし、上限を、支払時期は年12回、年間支払金額は積立金残高を計算上の余命(支払請求時の平均余命)で割った金額、とする。
支払時期と金額は、請求後1年を経過すれば、上記の上限の範囲内で、いつでも変更請求できる。
これで、国民は、自分がどれだけ年金が受け取れるのか明確にわかって、老後の設計ができる。

☆ 各人が死亡した時、国は預っていた未払積立金残高を、その配偶者の積立金残高に合算する。配偶者がいないときは子、子もいないときは親、親もいないときは兄弟姉妹の積立金残高に、等分に、合算する。配偶者、子、親、兄弟姉妹ともにいないときは、国庫に収める。

☆ 各人の毎年の積立金拠出額は、一定額までは、税務計算上、所得控除する。雇用主、両親、子、兄弟姉妹からの各人のための積立金についても、それぞれ一定額まで、給与、贈与とはしない。
「年金特別国債」の利息については、非課税とする。

現行の制度をどういじっても、問題は解決しない。早急に、新しく出生した国民から、厳格な個別積立方式の年金制度を適用すべきだ。

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